蛤のように生きてきた (2012?)
誰ともいたくない
受け入れられない
渚の蜃気楼
ひとり砂の上
あなたが囁く
やさしい言葉は
ぼくを遠ざける
子守唄のよう
ざあざあ雨は堕ちてきた
浮かんで沈んだ
焼酎色の窓ガラス
片目で覗いた
歪な姿に育てた
両手の盾で抱きしめた
ぎゃあぎゃあ雨は堕ちてきた
奈落とトルコが
世界を閉ざして
七粒ばかりの
あぶくを残して
贅沢な食事
誰にもあげない
苦しいくらいに
ひとりで頬張り